聞き手・観察:森田/語り:鴨下琳斗/編集:カズヒコ
収録:2026年7月7日、Apple Store 川崎に入る前
この通し版は、体験前のインタビュー録音を、読める対話として編集したものです。相づちや言いよどみを整理し、本筋から離れた雑談は割愛しました。発言の内容は録音に基づき、編集の際に足したものはありません。体験後の対話と読み比べるための、出発点の記録です。
見え方について、感じていること
森田:普段、自分の見え方で感じていることは何ですか。
鴨下:おお、広いね(質問が)。
森田:見え方について感じていることとか。不便だったりするのかな、とか。
鴨下:感じてることー。どうなんだろう。
森田:普段特に感じることはない。不自由もなく暮らしております、という感じかな。
鴨下:他人の目をやったことがあるわけじゃないからねー。よくわかんないけど、メガネ外した時よりはね、メガネかけるとちゃんとメガネが効いてる。そういう話じゃない?(笑)
森田:この質問の趣旨は多分、ビジョンプロを体験するから、事前に感じてることがありますか、っていう質問なんだよ。
鴨下:多分そっちだよね。
森田:もし出てこなければ、それはそれでいいとして。
画面や映像を見るとき、何か起きるか
森田:ふだん画面とか、ゲームしたりするとき、画面や映像を見るときに何か起きますか。
鴨下:何か起きますかって……目が痛くなります……ってそれはゲームやりすぎなだけか。
森田:映像を見ることは好きなの? りんとさんにとって楽しい体験なの?
鴨下:そうねえ、多分そこはもう一般的な人と同じだと思うよ。
森田:違うところがある?
鴨下:いや、一緒だと思う、そこは。多分みんなね、そんなこと考えたことないと思うから。
森田:りんとさんも考えたことないってこと? じゃあ、特に考えたことはない。見え方に感じてることも特にない。特に困ったこともないし、普通に見えている、ということかな。
鴨下:そうですねー。
森田:じゃあ質問終わっちゃったけど(笑)以上です。
何も下調べしていない
森田:事前に、ビジョンプロのこんなことが聞きたいとかある?
鴨下:いや、何にも下調べしてない。
森田:そもそも体験できるのかどうかわからない。
鴨下:そうね。
森田:電話相談した? してない?
鴨下:電話、どこ[に掛ければいいの]かわかんなかった。
森田:ストアの連絡先に電話番号があって、Apple ストアに電話すれば誰でも対応してくれるから、「予約したんですけど、ちょっと目に自信がないんですけど大丈夫ですかね」って聞けば、「大丈夫ですよ、なんとかしますよ」と何とかしてくれると思うんだけど。担当者によるけどね。
視線入力への不安
森田:メガネ外すとやばい? りんとさん的には。
鴨下:どうなんだろう。見えてるから大丈夫だと思うけど、目の動きでやってるっていうから。ほら斜視だからさ。
森田:それが不安なところなんだね。そしたら、やってみるしかないね。キャリブレーションっていうのをやるんだけどさ、それで失敗したら、体験せずに泣く泣く帰る感じですかね。
鴨下:買って帰るか。
森田:まじか、買って帰るの? 75万ぐらいじゃない?
鴨下:え?ビジョンを?(笑)使えないのにね。
来たきっかけ
森田:期待してることとか、ある? 森田に言われたから来た、って感じ?
鴨下:だから、こないだApple Storeに来た時に言われて、「ああ、またやってみっか」と思って。
森田:損はないと思うよ。アニメとかではよく普通にああやって描いてるけど、実際に見るとすげーなっていうのがある。静止画はすごくきれいで、動画もできるし、普通のでっかいテレビとして使うこともできる。目の前にテレビが現れる。ただ、コンテンツがそういう風に作られてないと――イマーシブっていうのがないと――[立体的には]見えない。イマーシブにも限界があって、上を見ても「太陽ねえじゃん、ここで終わりかよ」みたいな。360度どこ向いても見えるわけじゃない。
森田:じゃあ、そんなところで。行きますか。
鴨下:行きますか。
編集について:約8分半の録音から、Vision Pro体験を前にした対話を抜き出して整えました。話題が逸れた雑談(帽子とメガネをめぐるやりとり、開発者登録や機器の改造をめぐる冗談、Appleの経営に関する一般論)は割愛しています。この対話で鴨下さんは、自分の見え方について「特に感じることはない」と答えました。体験後の対話は、ここを出発点として読まれることを想定しています。